校長室より
令和7年度
令和6年度
|
校長 山下 和宏 |
入学式式辞
令和七年度 入学式式辞
全てのものが生まれ、芽吹き、そして躍動する春です。まさに春爛漫の今日の佳き日に、愛媛県議会議員 渡部 浩 様をはじめ、多数の御来賓の皆様、保護者の皆様の御臨席を賜り、令和七年度の入学式をこのように盛大に挙行できますことを、心より感謝申し上げます。
ただいま入学を許可いたしました268名の新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。在校生はもちろん、私たち教職員全員が、皆さんの入学を心待ちにしておりました。また、保護者の皆様、お子様の御入学、誠におめでとうございます。立派に成長されたお子様の姿に、感激もひとしおのことと思います。心からお祝いを申し上げます。
さて、新入生の皆さん。皆さんが入学してきた高校というところは、中学までとは全く異なる教育機関です。具体的に言えば、中学校までは義務教育ですから、憲法に規定されているように教育費も教科書も無償であり、学校に行けば先生が当たり前のように教科書を配ってくれました。その点、高校では教科書は無償で配布されることはありません。皆さんは自分が入学しようと決めた西条高校の、学びたいと希望した各学科の教科書を買いに行きましたね。それは、いわば、「私はこの高校でこの学びをします。」という皆さんの決意表明に他なりません。15歳の皆さんは、自分をまだ子どもだと思っているかもしれませんが、皆さんは3年後には成人となり、選挙権も与えられるのです。そう考えると、高校での3年間は皆さんが子どもから大人へと成長するとても大事な時期だということができます。
今の話を聞いて、皆さんは高校での生活は真面目で厳しそうだと感じたかも知れませんが、実は高校時代というのは取り組み方によっては、それはそれは楽しい毎日を過ごせる時期でもあるのです。学校行事や部活動、学校外の人たちとの交流を通じて、皆さんはきっとたくさんのかけがえのない思い出を作ることができるはずだと私は信じています。
そんな皆さんのこれからの3年間が実りあるものとなるように、今日は、校長の私から、皆さんにとっておきの三つの心を伝えたいと思います。
一つ目は「学び合う心」です。現代社会は、かつてない激しい変化の中にあります。このような中、皆さんには、あらかじめ答えが用意された問いではなく、正解のない問いに対して、みんなで協力して、全員が納得できる答えを見つけ出す力が求められています。友人とともに学び合って、新しい時代にふさわしい学力を身につけてほしいと思います。
二つ目は「支え合う心」です。人は自分一人の力で生きることは難しいものです。互いを認め合い、互いを思いやり、互いを尊敬しあえる友の力が必要です。心を通じ合える真の友人関係を育んでください。
三つ目は「高めあう心」です。「昨日歩いたこの道、今日歩くこの道、明日歩くだろうこの道。同じだけど違っている。そういうことに気づく人になりたい」という言葉があります。私はこの言葉を、昨日よりは今日、今日よりは明日、自分自身が少しだけ高いところに進もう、そうすれば違った視点で物事を見ることができる、という意味で捉えています。仲間や先生とともに夢を語り合い、目標を定め、一生懸命努力して、毎日、一歩前進できるような高校生活を送ってください。
令和七年四月八日 愛媛県立西条高等学校長 山下 和宏